日本医科大学教授である太田成男氏の著書『体が若くなる技術(サンマーク出版)』によると、このミトコンドリア
には、「体を若くする機能」があるということが最近になってわかってきたという。さらに、ミトコンドリアには、
効率よくエネルギーをつくりながら活性酸素をあまりださない「質のいいミトコンドリア」と、エネルギー生成の
効率が悪く、活性酸素をたくさんだしてしまう「質の悪いミトコンドリア」があるという。
年齢とともに基礎代謝量が減っていくのは、体の中の様々な機能の低下によるものであるが、
「ミトコンドリアの
質が低下する」
ことによってエネルギーをつくる機能が下がり、それによって基礎代謝量が低下することが
大きな原因だといわれる。
それならば、代謝を活発にし、老化をスピードダウンさせるのに有効な「質のいいミトコンドリア」を増やして
いけば、贅肉とグッバイフォーエバーするスピードが早まるだけでなく、たるんだ肌や乾燥肌などの
トラブル肌ともおさらばできるのだ♥
しかもうれしいことに、質のいいミトコンドリアを増やす作業は、それほど難しいことではない。
質のいいミトコンドリアを増やして脂肪燃焼させるには
『質のいいミトコンドリア』はどうしたら増えるかというと、太田教授によれば、赤筋(遅筋)を鍛えるトレーニング。
なぜなら、ミトコンドリアは白筋ではなく、赤筋のほうにたくさん含まれているのだそうだ。
ここでもやっぱり、赤筋♥
赤筋の量を増やすためのトレーニングなら、基礎代謝をアップさせて贅肉を落としたいという私のダイエット方法
と一致する。赤筋を鍛えるためのトレーニングは、成長ホルモンの分泌も促し、質のいいミトコンドリアを増やす
ことができるトレーニングというわけだ。なんという一石二鳥。
ミトコンドリアは特に、背中の筋肉と下半身の筋肉に多く含まれているそうだ。下半身の新しい筋肉からは
マイオカインも分泌するので、やはり下半身の筋トレははずせないところ。
ミトコンドリアを増やす方法は、実はまだあるのだ。
- 背すじを伸ばして姿勢をよくすること
- 空腹を感じること
- 寒さを感じること
背筋を伸ばす
背筋を伸ばすということは、姿勢を正すために背中の筋肉を使うことになる。ピンと背筋を伸ばすことを日常的に
意識するだけで、ミトコンドリアの量が増えていくのである。背筋を伸ばす行為をやらない手はない。
空腹を感じる
日本医科大学教授、太田成男氏の著書、『体が若くなる技術―サンマーク出版―』によると、ミトコンドリアを
増やすために最も重要なことは、「空腹を感じること」なのだという。
以下、同書より抜粋
『動物を用いた最近の研究でも、総カロリー量を減らすというよりも、空腹を与える方が寿命をのばすことが
できるという結果が出ています。空腹になると体はもっとエネルギーをつくらなければならないと認識するため、
ミトコンドリアを増やしてエネルギーをつくろうとするのです』
週末のプチ断食など、ときどき空腹感を味わうだけでも効果があるとか。プチ断食をやって空腹感を感じても、
そのあとドカ食いしては体に負担もかかるし贅肉虐待にマイナスになってしまうので、プチ断食をする場合は
断食後の復食をきちんと行うことが大切。
食事の栄養素のバランスは、炭水化物・タンパク質・脂質を「3:1:1」の割合で取るのがいいのだそうだ。
炭水化物3に対して、タンパク質・脂質は1の割合。タンパク質は、肉などの動物性タンパク質を少し減らし、
かわりに必須アミノ酸を多く含むごまを加えるといいとか。
肉を食べ過ぎるとよくないのは、有害なアンモニアが発生するから。ごはんを中心に旬の野菜、根野菜、
豆腐など、純和風の食生活は、やはり日本人にとって理想の食事だといえる。
寒さを感じる
ミトコンドリアは、寒さを好むのだそうだ。「寒いところで寒さを感じる」ことは、ミトコンドリアを増やす有効な
手段だという。
寒さを感じると、体はエネルギーをつくらなければ生命活動が危うくなることから「エネルギーが必要だ」
と感じるため、ミトコンドリアを増やそうとする。
寒中稽古や寒中水泳で、寒さに慣れてくると体がぽかぽかしてくるのは、体がミトコンドリアを増やして
エネルギーの量産体制にはいっているためだという。寒中稽古までいかなくても、『寒いところで運動する』
というのは、ミトコンドリアを増やすにあたって非常に有効なのである。
サウナに入ったあと、水風呂に入ることでもミトコンドリアは増加する。
エクササイズは空腹時に行うと脂肪燃焼効果アップ
ミトコンドリアを増やすのが目的であれば、エクササイズは空腹時にやるのが効果的だそうだ。ミトコンドリアは、
「エネルギーの枯渇状態」になると増えるということだが、空腹時にエクササイズをすると、エネルギー源となる
糖(グルコース)がないので、短時間で脂肪燃焼されるそうだ。
どうせエクササイズをするなら、お腹がすいているときにやると、贅肉を落とす近道となるわけだ。 |