コルチゾールは、副腎皮質から分泌されるホルモンで、糖、タンパク質、脂質、骨などの代謝や炎症を抑制するなど免疫系にも関与し、生命維持にはなくてはならない大切なホルモンである。
ストレスを感じると分泌されることから、ストレスホルモンとも呼ばれているが、遠藤拓郎先生によると、
睡眠中に分泌されるコルチゾールには脂肪を燃焼する働きがあるという。
コルチゾールは日中も分泌されるが、午前3?6時に多く分泌され、この時間にしっかり寝ておけば、
寝ている間にコルチゾールが脂肪燃焼してくれるというのである。
睡眠中の脂肪燃焼や代謝は、眠りの前半は成長ホルモンが担当し、後半をコルチゾールが担当する、
といったところだ。これを利用しない手はない。
コルチゾールが過剰に分泌された状態が続くと、むくみ、免疫力低下、過食、成長ホルモン分泌抑制、
筋肉がやせ細る、骨量の減少、代謝の低下、贅肉が増えて太る(脂肪がたまりやすくなる)などの弊害が
起こるが、適量であれば、代謝促進、脂肪燃焼など、ダイエットの強力な味方となる。
このコルチゾールを敵にまわさないためには、
睡眠不足にならないようにぐっすり寝て
日頃からストレスを溜め込まないようにすること
が重要なのである。
贅肉を落とすためにまず一番最初にやるのはストレス対策
脂肪燃焼のプロセス、過食になるしくみなど、ダイエットに関連する知識が増えていくと、「ストレス」対策は
ダイエットの最大のキーポイントともいえるくらい重要なものだと知ることになる。
「ダイエットをしよう!」と思い立ち、エクササイズをするにしても、『よし!じゃ、月曜日は腹筋100回!
火曜日はプッシュアップ100回!水曜日はスクワット100回!・・・』などと意気揚々とスタートしても、
100回なんて回数やると考えただけでストレスになってしまう場合がある。
贅肉を落とすために行うエクササイズ自体がストレスになっては本末転倒だ。だいたい、1つの動作を
100回も続けてやるなんて、全然楽しくないから飽きるしすぐ嫌になる。というか、ストレスになるくらいなら
やらないほうがいい。ポイントは、ストレスにならない範囲で行うことだ。
エクササイズは、いろんな動作をせいぜい10?20回くらいやるほうが飽きなくていいし、体の様々な部分の
筋肉を鍛えることができる。腹筋一つでも、上腹を鍛えるエクササイズ、下腹を鍛えるエクササイズとは
別の動作である。上腹を鍛えるエクササイズを10回、下腹を鍛えるエクササイズを10回、それを2セットづつ
行うような形にすれば、続けやすくなる。
また、筋トレもあまりやりすぎると、コルチゾールを分泌させてしまう。「オーバートレーニングは筋肉を減らす」
ということをよく耳にするが、これはコルチゾールも一因となっている。
有酸素運動も、あまりやりすぎると筋肉が減るそうだから、一時間を超えないようにするのがいいそうだ。 |